2016年7月12日火曜日

どうして、一人分盛り付けしてあげないといけないの?

メキシコ人のスタッフと働いていて
とても不思議なのが
食事のサーブの方法である。


大皿に盛って「好きなだけ食べてね」は
彼らの中ではありえないのだ。


たとえば、朝食の時に
ケサディージャをたくさん作るとする。


ケサディージャというのは
トルティーヤの中に、チーズやハムなどを挟んで
二つ折りにして
それを多めの油の中で焼く。。。という
メキシコの典型的な朝食であり
スナックでもある。


私からしたら
大皿の上にどん盛って、テーブルの真ん中に置き
好きなだけとって食べたらいい・・・と思うわけだ。


でも、スタッフは
絶対にそれをしない。

必ず、いくつ欲しいかをそれぞれに聞いて
その分をお皿に盛って

「これは●●さんの分」と決めておく。


私がそのルールを知らなかったころ
中華料理やカレーを作り
「あとは自分で盛り付けて食べてね~」と
鍋のまま、置いておいたものだった。

だって、カレーとかは温かくないとおいしくないし
鍋に入れておいて、
いつでも温め治せるようにした方が
おいしい状態で食べられると思ったからだ。


でも、そうやって置いておくと
誰も手を付けない。
誰も食べようとはしない。


食べてもいいよ、といっても
誰も食べない。


どうしたらいいんだろうと思って
食事係のTに言いに行ったら


「もう出来上がったの?じゃあ盛り付けるね」

といって、彼女が一人分ずつお皿に取り分けてくれた。


で、自分の皿が自分の目の前に出されて初めて、
ちゃんと食べるのである。

自分でとりわけたって
いいと思うのに
これは本当に不思議だ。


そして、Tは、
またあと数時間は、ご飯を食べないであろう人の分まで
盛り付けたので


「食べるときに盛り付けた方がいいよ、
冷たくなっちゃうよ」


と言ったところ


「取り分けておかなかったら、食べないよ」というのである。


うーん。
なぜなんだ????


これは、タコスやサルブテやパヌーチョなどにも言えることだ。


タコスの中身を全部並べておいて
手巻きずしみたいに好きなものを
トッピングして巻いて食べるというのは
日本人の発想。


メキシコ人にはそれは通用しない。


タコスはすでに肉から何から
すべてセットされてなければいけない。


トッピングするものは
個人の好みで量が変わる
サルサぐらい。。。


基本的には
すべてがセットされた状態で出てくるわけなのだ。


わたしからすると
トルティーヤの上に、肉や野菜をのせて時間がたつと
トルティーヤが湿ってぶよぶよになってしまうので
おいしくない。。。と思うわけだ。


それに冷めちゃうし。。。


でも、彼らにとっては
きちんとセットされて、一人前として出てくることの方が
重要らしい。


文化の違いというのは面白いものだ。


で、そうやって見ていたら
一つだけ例外を見つけた!!


それはピザだ。


ピザに関しては、
何枚ものピザを
机の上に広げて

好きなものを一枚ずつ食べていく。


最初に欲しいものをいって
全部取り分けるということはしないのだ。



「なんで、ピザはいつもみたいに分けないの?」と聞くと


「だって、どの味を
いくつ食べるかわかんないもん」とのこと。


うーん。そういう問題なのか?笑



メキシコ人の習慣は
見れば見るほど面白い。。。






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