2016年11月6日日曜日

メキシコ人の「ベストを尽くす」

今週はリトリートのお客様がいらっしゃるのですが
グループの人数が少ないので
スタッフは週一回のお休みをもらえることになりました。

みんなに確認して
希望の曜日を言ってもらって振り分け、
誰も休みが重ならないようにして
一件落着。


が、しかし・・・・


一人の女性スタッフがいきなり私のところにやってきて


「休みの次の日に時間通りに来られない場合
どうしたらいいかしら?」


というのです。


何じゃその質問は??


「いや、休みの次の日はちゃんと時間通り来てください。」


というと


「もちろんそれはわかってるんだけど
お休みの日に自分の村に帰りたいの。
村から出る一番早いバスは朝の5時で
四時間かかるから、出勤時間の8時に間に合わないの」


といいます。


彼女は、8歳になる子供と家族を置いて
出稼ぎに来ている女性で
故郷の村は、トゥルムから、
バスやら乗り合いバスやらを何度も乗り継がないと行かれない場所にあります。


彼女の予定では、
休みの前日、仕事が終わったらすぐに村に出発すれば
その日の夜中に村に到着できるそうです。

そして、休み丸一日を村で子供と過ごし
出勤日の朝、5時のバスに乗って戻ってきたいというわけです。
つまり、2泊3日ですね。


気持ちはとってもよくわかります。
いつも一緒に居られない子供と過ごしたい気持ちもよくわかります。


だけど、出勤時間に間に合わせるには
前日の最終便で村を出て
夜中にトゥルムに戻ってこなければいけません。


絶対に間に合わない出勤日の朝5時のバスに乗るのは
最初から遅刻宣言しているようなものです。


「8時に出勤できるように、ベストは尽くすから。
でも、ダメだった時のことがあるから
予定を伝えておくわね」


と彼女。。。。


いや、自分が運転するなら、
ベストを尽くしてスピード出して帰ってくるってことも
あり得るだろうけど
バスの乗り継ぎで「ベストを尽くす」ってどうするんだ??
運転手をせかすのか?笑


「8時出勤は決められていて
あなたの休みは1日だけ。

朝五時の便に乗って帰ってきて8時に出勤は無理です。
前日に帰ってきて、ちゃんと出勤してください」


というと


「ベストを尽くすから」の一点張り。


もう、話になりません。。。。泣



そして、出勤日。。。。


案の定彼女は9時半に出勤。
一時間半の遅刻。

そして、
遅れてすいませんの一言もありません。


しかも、到着するなり
みんなと一緒に朝食食べてる。。。汗



「あなた遅れてきたんだから、
そんなにのんびり食事してないで仕事しなさい」


・・・って、すっごく言いたかったけど

言えなかった。。。


あなたが遅れてきた分、
みんなが宿泊客のための朝食の支度を代わりにやってくれたんだから
ちゃんとお礼を言っておきなさい。。。と


それだけが精いっぱいでした。笑


謝れとか、遅れてきた分挽回しろっていう文句は
本当に何の役にも立たないのです。


絶対言い訳するだけで謝らないし、

もっと動けと言ったら、ムスーっとして
更に動かなくなるのが目に見えている。。。


この、部下に対する接し方は
実は本当に悩んでいて


いろんな本や記事を読んで
出来ることからやり始めています。


たいていの本には
「褒めて育てろ」って書いてあるけど

人間として、こんなに間違っている部分を
指摘しないまま
自分の非を一切認めない人間として
育て上げていいんでしょうか?


どうせ言っても無駄だからと
このままにしていいのか、どうなのか、
非常に悩むところです。。。。


それとも、人間として間違っているって思う自分の感覚が
そもそも、私の「思い込み」なのか。。。。


日々、自分の行動を見直し
勉強する毎日です。


やれやれ。。。




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