2015年9月4日金曜日

チレ・パシージャ Chile Pasilla

メキシコは、唐辛子の原産地だけあり
日本では考えられないほど
唐辛子の種類がたくさんあります。


日本でいう青唐辛子のように
生で食べるものもあれば
鷹の爪みたいに乾燥させてあるものもあります。


中には、
唐辛子を燻製にしたチポトレと呼ばれる
調味料もあります。


そして、日本と唐辛子の使い方が違うのは
ちょっとしたアクセントとして、一つ、二つ、料理に入れるんじゃなくて、
大量に唐辛子をつかってソース(サルサ Salsa)をつくり
それを肉、魚、野菜などと混ぜ合わせて
食べるという点です。


今回は、メキシコの中央部から北部の方で
よく使われる、チレ・パシージャ(Chile Pasilla)をご紹介します。


チレ・パシージャは、
乾燥させていない生の唐辛子の時には
チレ・チラカ(Chile Chilaca)と呼ばれ
乾燥させると、チレ・パシージャになります。


※写真の色の黒い方がチレ・チラカです。




ほとんど辛みのない唐辛子で、
生の唐辛子は
中にチーズなどを詰めて、チレ・レジェーノにします。



そして、乾燥させたバージョンの
チレ・パシージャの場合は
トマティージョ(緑色のトマト・・正確にはほうずきの一種)
と合わせてサルサにします。




こちらがチレ・パシージャとトマティージョ。
パシージャは、色が黒っぽくて、少し細長いのが特徴です






この、チレ・パシージャは、
スーパーで、大量に販売されているにもかかわず、
ユカタン半島のお料理には
ほとんど使われることがない唐辛子だそうです。


メキシコの唐辛子を極めよう!とおもって
買ってきて、うちのスタッフに作り方を聞いたら
誰も知りませんでした。笑、


仕方がないので、メキシコシティに住んでいる友達に
教えてもらって試作しました。笑


パシージャのソースは、
ほとんど辛みがないのですが
とても深い味わいになり、
肉料理、卵料理、魚料理、野菜料理、チラキレなどに
使われます。


なお、パシージャソースは
メキシコ中部では、ワソントレ(Huauzontle)という植物を食べるのに
使うそうです。
ワソントレは、ペルーでいうと、アマランサスみたいな植物で
ケイトウの仲間です。
アマランサスは乾燥させた実を食べますが
このワソントレは生を食べるそうです。


ユカタンには売っていないので
いつか、北部を旅したときに
食べてみたいと思っています。



で、寄り道しすぎたので、サルサに戻ります。



友達が言う通りの分量で作ったら
ソースが1.5リットルぐらいできてしまってびっくりしましたが
一応、基本の作り方です。
ご家族の人数に合わせてください。



<材料>
トマティージョ 1キロ
チレ・パシージャ 14本(大き目のもの)
にんにく 大き目1片
白玉ねぎ、大きいときは1/4玉、小さいときは1/2玉
オリーブオイル 少々



※チレ・パシージャは、包丁で切れ目を入れて
中の種と、芯を全部きれいに取り除いてください。
その際、素手でやると手を痛めるときがあるので
手袋の使用をおすすめします。
これは、パシージャに関わらず、どの唐辛子でも同じです。




<作り方>

よく洗ったトマティージョ1キロと
種と芯をとったパシージャ14本を鍋に入れ、
水を入れて強火にかけます。
沸騰したら、火を弱くして8分ぐらいぐつぐつと煮ます。
トマティージョの皮が破けたら
ゆですぎなので、破けない程度に。





ゆで終わったら、生のままのにんにく、白玉ねぎ、
ゆであがった唐辛子とトマティージョ、
ほんの少しの煮汁を加え、
ミキサーに入れて、ガーっと回します。


そして液体になったら、フライパンに薄く油をひき
5分程度、ぐつぐつさせ、塩をお好みで入れて味を調えます。


出来上がりはこんな感じです。
甘味噌みたいな色合いです。








そしてこのソースだけ味見すると
トマティージョの酸味がきいていて
なぜか梅干しの味がします。笑



トマティージョのソースを食べて
梅干しを思い出すのって
私だけでしょうか。。。。


この間、これを温かいご飯にかけて食べたら
梅干しのおかゆ食べているみたいな気分でした。笑



酸味が嫌いな方は、
フライパンでソースを仕上げているときに、
ほんのひとつまみ、
重曹 (ビカルボナト Bicarbonato)を入れると、
トマティージョの酸味が和らぐそうです。
お試しください。




そして、友人オススメの卵料理を作ってみました。
サルサ・デ・チレ・パシージャに少し水を加え
そのなかで、薄くスライスしたジャガイモを煮ます。

そしてそのうえに、ポーチドエッグ(ウエボ・アオガードHuevo ahogado)を
のせます。
もちろん、目玉焼きでもスクランブルエッグでもOKです!





卵や鶏肉などと合わせると、
トマティージョの酸味が消えて
肉や卵の味をグンと引き立ててくれるソースになります。

タンパク質と合うソースだと思います。


チラキレにするときは、
鶏肉をゆでたがらスープとチレ・パシージャのサルサを合わせ、
細く裂いた鶏肉を混ぜて、ソースを作ります。

そして、トトポス(トルティーヤチップス)の上に
そのソースをかけて、
チーズとメディアクレマをトッピングしたら、
完璧なチラキレ♪



ぜひ、お試しくださいませ。



ちなみに、チレ・パシージャは辛みがほとんどありませんので
辛いのが好きな方は、
別途、サルサをトッピングしてくださいね!




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