2016年10月3日月曜日

自閉症の人たちの言葉・・・

二年ほど前、
重度の自閉症である東田直樹さんの
ドキュメンタリーを見たとき、
私の脳には衝撃が走りました。


それはNHKの番組で
「君が僕の息子について教えてくれたこと」
というタイトルでした。





私は一時期、重度の自閉症を持つ孤児たちと
関わっていた時期があります。


その中の一人で
会話もできず、自分でご飯を食べることもできない子がいました。

そしてずーっと窓の外を見ているのです。

時々外に遊びに出ると、空を見上げて
本当にうれしそうな顔をして飛び跳ねるのです。


この子には何が見えていて
何を感じているんだろう?
そんな風に思っていました。


だから、東田直樹さんのドキュメンタリーを見て
そして彼の本をよんで、
彼のブログを読ませてもらって



あの子が感じていたものが
少しだけわかった気がしたのです。


わずか10歳に満たない彼が黙って考え込んでいるときは
まるで悟りきった哲学者のような顔に見えました。


絶対にこちらのいうことを分かっているはずなのに
どうして反応してくれないのかな?と
その時はそう思っていました。

でも、
実際には反応していたし、
それに私がそれに気づいていなかっただけなんだな。。。と思います。


彼も、東田直樹さんのようなツールを持てば
自分を表現できるのかもしれないと思いました。


アップルが、今年の四月に公開した
ディラン君のビデオも、話題になりましたよね。

こういったテクノロジーが
彼らと私たちとつなぐツールになってくれるというのは
素晴らしいことだと思います。







自分が表現できないからと言って
彼らの知能が低いわけではなく
むしろ私たちよりも鋭い感性をもって生きていることに
気づかされます。


なんと自由で、素敵な感性なのでしょう。


私と縁があったあの子が
空を見てあんなにうれしそうに無邪気に笑っていたのは
私には想像もできないような素晴らしいものを
感じ取っていたからなんだろうな。。。。


私たちの方が、
彼らの感性にシンクロ出来るツールが
必要なんじゃないだろうか?笑


トゥルムで青い空をみると
あの子の笑顔を思い出し
それは私をとても幸せな気持ちにしてくれます。


いつか彼が、このテクノロジーを使って
話してくれたらな。。。。なんて
ちょっと夢を見たくなるのです。




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